エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? デラックス版 [DVD]
ジェネオン エンタテインメント
グループ:DVD /ランキング:13809
価格:¥ 3,155
発売日:2007-05-25 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
興味が分かれる作品です 
(2008-10-28)
巨大企業“エンロン”を巡る史上最大の企業スキャンダルの真相に迫るドキュメンタリー。
全米第7位の巨大企業となったエンロンは、一つの不正疑惑報道をきっかけに、わずか一月半で破綻に追い込まれる。
本作はそんなエンロン急成長の裏側で繰り広げられた欲に駆られた人間たちのモラルなき暴走ぶりを、元社員の証言や内部資料を基に暴き出していく。
という完全なドキュメンタリーです。
かなり熱い思いを持っていたせいか、見ていて落胆しました。
少し物足りないという印象を受けます。
よく出てくるのが特にトップクラスの人について。
如何に利益を出し続けるのか、という点を人間の本質、道徳心、欲などを暴きながら描かれています。
見る前に最低条件ですが、エンロンについて知っておくべきでしょう。
頭脳+頭脳+理想+信念+倫理観の欠如+金欲+金欲=エンロン… 
(2008-06-09)
不正な会計手法で、将来の利益を見積もりボーナスを払う。誰も手を出さなかったイン(ダホール)に施設を作り、予想利益を計上した。実際にこの施設が使われることはなかった。電力自由化をカリフォルニアの州政府に認めさせた後、計画停電で電力の相場を高騰させ、高値で売る…。エンロンだけではなく、大手銀行、会計事務所までもが関与し、それぞれ有罪判決を受けている。
ドキュメンタリーとしてアカデミー賞候補にもなったというこの作品を見ると、強欲は知らないうちに人間を支配してしまうと感じられる。平気な顔をし、笑顔で自社株を買いましょうと社員に訴えかけていながら、影で自社株を大量に売り抜ける同社CEO(問題が発覚する少し前に突然の辞職)スキリング氏、ケン・レイ氏などの映像は悪魔を見ていると錯覚させられるようだった。
経済はアメリカがすごい、と思っていたがこんな映像を見てしまうと日本の会社の方が総合的に見て優れていると思えてくる。もちろん、実態はどっちもどっちだし、どちらの社会にもエンロンと違い優れた会社はあるだろうけれど。
時価会計の罪・ブッシュの闇 
(2008-03-02)
映画は2006年11月18日リリース。原作は「The Smartest Guys in the Room」。売上高13兆円、全米第7位の巨大企業がいかに嘘の塊であったかを見事に再現している。
考えてみればまもなく日本でも導入されるSOX法が必要となった原因は、このエンロンが発端だ。そのエンロンがいかに『構成されていたか』を知ることはとても意味があることだ。アメリカの経済アナリストがいかにきちんと検証せずに、企業から発せられる計画を鵜呑みにして、その会社を論じているか、いかに不安定な足場の上で経済が動いているかが実感できる。特に監査法人の面々には必須のドキュメンタリーだろう。
こうなった原因のかなりのウエイトは時価会計制度にあると僕は思う。エンロンの立てた嘘八百の計画ははるか先のものでも、時価として今期に反映される。主演の3名、ケン・レイ(元CEO) ジェフ・スキリング(元CEO) アンディ・ファストウ(元CFO) は、時にカリフォルニアの電力を止めてまで嘘を貫いた。そしてその後ろには常にブッシュの姿がちらつく。この嘘を見破ったフォチューン誌の女性記者に拍手。全米有数の会計事務所であったアーサー・アンダーセンや顧問法律事務所も加担した数々の違法スレスレのプロジェクトの遂行や粉飾決算は、ただ保身に走る虚栄の金亡者の所業として大変参考になった。
エンロンとは何だったのか 
(2008-01-26)
アメリカンドリームというのは桁が違う。エネルギー相場なるシステムで、エンロンは全米有数の企業に上り詰めた。昔日本にも生糸市場というのがあり、やはり「相場」という目に見えない価値を決めていたが、こちらは渋沢栄一や原善三郎、茂木惣兵衛らが興した「実業」が基本になっている。しかしエンロンはどうだろう。エネルギーなるものも「虚像」であり、全くのサイバービジネスだった。だから政府と結託してカリフォルニアの電気危機などもねつ造できる。しかしアメリカという国は問題も多いが、懐も深い。現役の大統領を捕まえて、ねつ造の加担者です、と映像化してしまうところはなかなかのものである。日本ではこうはいかないだろう。万が一同類のドキュメンタリーが制作されても、どこも配給しないし、日本アカデミー賞がノミネートすることもない。そういう点ではうらやましい作品である。
資本主義ではルール作りが非常に重要 
(2007-11-04)
人間は性善か性悪かという哲学論争はともかくとして、人は、ルールの
あり方次第で、どんな方向にも走り出してしまうということを示した
好事例。
多額の政治資金献金をもとにした強力なロビー活動によって米国カリ
フォルニア州の電力の民営化を実現させ、買収によって発電所を次々と
傘下におさめ、発電を恣意的に規制することによって先物取引で多額の
収益をあげる一方で、被った損失については当時の会計ルールの網目を
くぐって連結対象外の子会社に巧妙に飛ばす等々。。。
手段を問わず、とにかく収益と株価を確保・維持する。そして、そこに
一致した利害を持つエンロンの役職員、投資家、アナリスト、会計士、
弁護士、金融機関が「モラルハザードの連鎖」を組んでいく。。。
この図式は、80年代の日本の不動産バブルや、90年代の米国の企業買収
バブル、そして、恐らく現在の米国のサブプライム住宅ローンバブルと
同じもの。
やはり、人間はルールに隙があればどこまでもモラルハザードを起こして
しまいかねない存在だなと改めて感じました。
作品中で引用されていた、人がルールや権威に如何に弱いかを示した
米国における60年代の臨床実験がとても印象的でした。