最新・経済地理学 グローバル経済と地域の優位性
本山 康之星野 岳穂酒井 泰介 日経BP社
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価格:¥ 2,520
発売日:2008-02-21 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
そこそこおもしろいが応用のしようがないような…… 
(2008-03-15)
シリコンバレーとルート128の比較で、知識の囲い込みに頼ったルート128に対して、人材の極度な流動性による知識囲い込み不可能なシリコンバレーが圧倒的な優位を見せたことを示して名をあげたサクセニアンの新作。
今回も、主張はきわめて単純。いま、インドや中国、台湾などが新しい経済の寵児となっているけれど、それはかつて先進国に「流出」していった人材が母国に戻って活躍しはじめたからこそ実現されたのだ、というのがその議論。本書はそれを豊富な事例でそれなりに例証してみせて、大変におもしろい。かつてそうした国は、人材流出を大変に心配した。頭のいいやつはみんな欧米に行ってそのまま帰ってこなくなり、地元にはバxばかりが残って停滞するのでは? その対策として人材流出規制まで考えたりしたところもあったけれど、結局それは杞憂だったというわけ。
人材の流動性こそ発展の源泉だという主張は、前著と同じ。ただそう言われても、どうしましょう、というところはある。だから頭脳流出は心配するな、といえるかどうか。当然ながら時間は圧倒的にかかるので、前作のような簡単な(だが安易な)政策的な応用にはつながりにくい。留学させたらポルポトになって帰ってくる連中もいるわけだし、そういうマイナスの部分はきちんと見ていないように思うし。ただ、もし彼女が正しければ、国別の留学生数とか留学生比率を見れば国の経済発展の先行指標になっているはずなので、検証できるかもしれない。その意味ではおもしろい仮説。