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世界文学のスーパースター夏目漱石
Damian Flanagan
大野 晶子
講談社インターナショナル

グループ:Book /ランキング:179741
価格:¥ 1,680
発売日:2007-11 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
普遍的作家 夏目漱石  (2008-02-03)
この本は、「私と夏目漱石の関わり」が書かれている。大学生であった著者が、大学の図書館で漱石の本を偶然手にしたことから、論文を書き、漱石についての本を著し、英国に紹介するべく、漱石の翻訳までをして、現在に至るまでの「作者自身の道のり」が描かれる。
日本の「国民的作家」は、英国では「とうの昔に死んだ無名作家」としてしか認識をされていないために、著者は散々苦労する事になる。
 しかも、本来は志を同じくしてしかるべき筈の、日本の「国文」学者は、漱石の乗った列車の車両の型をしらべるなど瑣末な研究ばかりで、著者の試みに対して、無理解であったり、無視を決め込む。
 そして、欧米の「日本」学者は、自分たちがイメージする日本像に漱石の小説のイメージが合わないために、漱石の文学的価値を理解しようとしない。
 そんな中で、著者は孤軍奮闘をするのだが、そういう苦労も、自分が趣味でやっている、と言い切る所がなかなか爽やかで、「苦労話」な重たい話にはなっていなくて、結構コミカルに読める。それに、夏目漱石の作品そのものに対する批評も面白い。
 シェイクスピアと漱石の共通点として、シチュエーションとキャラクターが、多様で、どこでも見かけるような、典型として作り上げられてる質の高さを上げている。そして、漱石が「ヴェニスの商人」をいかに自分で咀嚼して、愛を巡る戦場としての「こころ」を書き上げたかの分析。それから、漱石が東西の思想や文学や絵画などをいかに吸収をして、自分の文学を探求していったのかにも触れている。
 他にも、漱石が前作のテーマを次作では、ひっくり返して見せるなど、多様な視点を心がけており、それが人間そのものの探求をしていく漱石の方法だったのだ、とも解説がされている。だから、夏目漱石は、普遍的な作品を書いた作家なのだ、というのが著者の主張であり、納得させられた。

島国から離れて漱石を読む(はねうさぎのコメント追加)  (2008-01-04)
日本人に依る殆どの「漱石論」が、島国根性のつまらぬものに終始し、単なる技術論に陥る中で、フラナガン氏の漱石論は何処もかしこも面白く、かつ独創的だ。 著者自身がイギリス人であるから、漱石のイギリス留学の体験を、我々が想像するのと全く異なる視点で吟味できているのではないか‥と確信、そして、100年前の漱石の傍に居る様な錯覚さえ覚える。
特に、「こころ」に対する評論は秀逸だ。 この著書を面白いと感じたら、フラナガン氏の処女作「日本人が知らない‥」を読んでみて欲しい。 少し込み入った学術書風になるけれど。
また、彼の「倫敦塔」(英訳)もお薦めだ。 英語も勉強してみたいと思っている30才前後の日本の若者に読んで欲しい。 正統な英語を学べるはず!

はねうさぎのコメント
最近とても意義のある体験をしました!それは、ダミアンフラナガン氏に会えたことと、彼の著書の<日本人が知らない夏目漱石>という本に出会えたことです、
<日本人が、、、>と<が>をつかっていることに、心地よいシヨックを覚えたことと、学術的技術論でしか漱石を研究出来ない我が国の学者先生方のひるむ様な、心理の展開翻訳は赤い血と温度をもつ<にんげん>をみごとに解かり且つ高尚なる文章で<我が漱石>を愛してくれている!外国人ならぬ<世界人間>がいるのです。 また、フラナガンさんと会見できて、彼の類まれなる感受性の深さ、高さ、豊かさ、に感じいっています。魅力ある文章、魔法のような言い回しの素敵さ、洞察の確かさ、フラナガンさんの著書を日本の意識の高い方がたはみすてられないとおもいました。彼はまぎれもなき、若年のうちに完成された本物の人格者です。(文責:はねうさぎ)




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