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川は誰のものか―人と環境の民俗学 (歴史文化ライブラリー)
菅 豊
吉川弘文館

グループ:Book /ランキング:344944
価格:¥ 1,785
発売日:2005-12 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
人と自然とのかかわりを紐解く  (2006-07-19)
コモンズ:複数の主体が共的に使用し管理する資源や、その共的な管理・利用の制度 まずこの定義があり、コモンズとしての川を考える。

新潟県山北町の大川と言うサケが遡上する川とその流域の人々とサケを通しての歴史、文化等時代背景を織り交ぜて説明している。サケという金を生む魚を地域住民の共有物と捉え規則を作り入札制度等を整へる。さらに上流と下流域の不公平が出ないような枠組み(下流での流し網の禁止)を住民が作っていく。さらに採取方法も「コド」と言う独特な方法を編み出し今日まで引き継がれていく。各時代の政治や経済の動きに混乱もあるが、公益と言う思想が導入され、さらに資源保全等の考え方が加味される。そして最近では「たのしみ」が加わりサケ漁が地域内での交流に重要な役割を果たしてくる。
まさに大川は日本の中での成功例なのではないだろうか?山が荒廃し川はコンクリートで固められ水利権だの漁業権だの一部のモノのオモチャにされている現状は大川流域の皆さんにはどの様に写っているのだろうか。是非ともその辺の内情を菅先生にお聞きしてみたい。菅先生は20年にわたり大川をフィールドにして調査されたようだ。このような調査研究が日本の森や渓流を生かす基礎になって欲しいと思う。

コモンズ論に新境地!  (2006-02-07)
資源管理で盛んに論じられているコモンズ論に、新しい展開ですね!日本の伝統的な村落社会の資源管理は、長い歴史のなかでダイナミックにその姿を変えてきたようです。近代の「公益」の発見の謎解きは、推理小説を読んでいるようでした。片田舎の話が、こううまくも近代国家とつながるなんて…驚きです。『人間と人間の関係性』の持続可能性を持つことが、『人間と自然・資源の関係性』の持続可能性と大きく関わっているという指摘は、目からウロコです。

文書研究とフィールドワークを兼ね備えた本書は、民俗学の真骨頂というところでしょうか???読みやすいので、民俗学門外漢の私にも、すっきり頭に入りました。






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