湖中の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
清水 俊二 早川書房
グループ:Book /ランキング:153001
価格:¥ 672
発売日:1986-05 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
悪女に魅せられて 
(2005-01-29)
1940年代のハリウッド。
女は金髪で、男はタフ。
チャンドラーの作品7冊中で、大変売れ行きの良かった本だというが、それはうなづける。プロットは破綻がなく、人間関係のつながりも、普通ではないのに無理がない。手がかりはさりげなく、読み手の注意力が試される。
乾いた文体にひきよせられて、マーロウの世界に入っていくのはとても気分が良い。
読書灯のもと、グラス片手に読むのがこの本の楽しみ方かもしれない。
さすがにしぶい 
(2003-03-07)
フィリップ・マーロウは、化粧品会社の社長から失踪した妻を探してほしいと依頼を受ける。暇と金をもてあましていた社長の妻は、若い男と結婚すると電報を打ってから行方知れずになっていたが、実際には結婚などしていなかった。
男と女、それぞれの思惑がいくえにもからんで、物語は複雑な様相を帯びていく。探偵の一人称小説も久しぶりだし、章立てに大きな飛躍がないオーソドックスな展開も久しぶりだった。それでも冒頭から読者を惹きつける筆力はすごい。また、独特の情景描写や、くどすぎず味わい深い比喩が、なんとも新鮮だった。