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プレイバック (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-3))
レイモンド・チャンドラー
清水 俊二
早川書房

グループ:Book /ランキング:168969
価格:¥ 630
発売日:1977-08 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
本作が主人公フィリップ・マーロウの実相や実態に一番近い  (2007-05-20)
訳者の清水俊二さんがあとがきで記しているように、これまでにはない不思議な感覚を覚える作品です。
チャンドラーの遺作ということもあり、読者・ファンは、そのミステリアスな作風以上にその背景、例えば、本作「プレイバック」を通じて語りかけてくるチャンドラーのメッセ−ジを作品をとおして理解しようと試みる。

私自身は、前半部分までマーロウの言葉・セリフが情けなく感じていました。しかし、すべてを読み終えて、本作が主人公フィリップ・マーロウの実相や実態に一番近いのでは、との感想です。

マーロウの気持ち  (2003-11-29)
この本はいつものストーリーの流れ出ないことに、気づくはずでしょう。いつもと「何かおかしい」と感じるはず。途中、突然(と感じるでしょう)老人が話し掛けてくるシーン、読み終えて感じたのは、自分の育て上げたマーロウにある老人に扮したチャンドラーが語りかけているのではないか。つまり、読んでいる間マーロウになりきっている人達にたいし、自分の気持ち・思いを伝えているのではないか。老人の「言葉」に敬意をはらって聞き入っているマーロウ。マーロウに読書中なりきってる我々もチャンドラー、彼の言葉に敬意をはらいたいものであります。

マーロウがチャンドラーの心情を語った最高傑作  (2003-09-17)
この作品は訳者の清水俊二氏を含め読者諸兄には多くの謎の部分を残した遺作だと言われているが,自分自身にはとても共感のできる部分が多かった。

中でも最大の謎の一つであるタイトルの「プレイバック」の意味は最後の章をもう一度読み直してもらうと、実生活で年上の最愛の妻をなくしたチャンドラー自身の心情をマーロウが語っているのだということに気づくのではないだろうか。またマーロウに死後の世界を語るクラレンドン老人にしても、実は彼の言葉を通して晩年を迎えたチャンドラー自身が己の死生観を吐露しているのではないだろうか?

誰が何と言おうともやはり本作は「長いお別れ」などに続くチャンドラーの最高傑作として挙げたい。


魅力的な台詞の数々  (2003-02-14)
前作の『長いお別れ』から4年以上の歳月を経て発表された作品ですが、あまり
にも作風が変わっていて面食らいます。しかし、セリフは面白いと思います。第
1章で出てくる、「クリスチアン・ディオールですわ・・・他のものは絶対に身
に付けないんです」というミス・ヴァーミリアのセリフは、多分彼女の香水のこ

とを指しているのでしょう。マリリン・モンローが記者に「寝るときに身に付け
るものは?」と質問され、「シャネルの5番よ」と答えたのは何年のことだった
でしょうか。読んでいてニヤリとさられる部分です。

また、第23章の例の有名なセリフ、

If I wasn't hard,I wouldn't be alive.If I couldn't ever be gentle,
I wouldn't deserve to be alive.

もカッコイイと思います。


謎の多い遺作  (2001-01-31)
「強くないと、生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている資格がない。」(但し、本編では「しっかりしていないと…」になっている)誰もが知っているハードボイルドの定番のような台詞。この小節の一節である。

これまでのフィリップ・マーロウを主人公にした小説の中で最も短編で、艶っぽく、粋な台詞の多い作品です。反面、タフさや男臭さを感じる場面も少なくないので、名作「長いお別れ」の次に書かれ、またチャンドラーの遺作でもあることを考えると読み終わった後、何か不思議な感じのする作品です。




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