レビュー(Amazon.co.jp)
スペック用の台本と撮影台本はどう違うのか? 台本を束ねるためにどんな留め具を使うべきか? MOSという言葉はどうして無声という意味になったのか? デイビッド・トロティアーの非常に便利な『Screenwriter’s Bible』はこれらの切迫した疑問に対する答えや、さらに多くのことを教えてくれるだろう。作家兼演出家、脚本コンサルタントであり数々のセミナーを開いているトロティアーは、ハリウッドの複雑な内情を親切に導くわかりやすいガイドブックを書き上げた。彼は本書を、6冊の本を1つに合わせたものだと宣伝している。「脚本家の入門書、脚本家の練習帳、構成ガイド、スペック執筆のガイド、売りこみとマーケティングガイド、(そして)情報源」である。
トロティアーの助言のほとんどは常識的なことばかりである。「スクリーンに表せそうもないことは書くな」、配役の選択肢を広げるために身体的特徴は限定するな、「実際そんなことはないのにロン・ホワードが監督するかもしれない、と嘘をついてはいけない」。しかし、ハリウッドで知るべきことは常識的な知識だけではなく、なんというか、もっと理解に戸惑うようなこともある。表紙や背に脚本の題名を書いてはいけない。ひと続きのアクションシーンを書くときには、スタッキングアクションの方法を使え。問い合わせ状でも脚本でも「紙が真っ黒になるまで文字を詰め込むな」。
人物設定から校正、問い合わせ、発表にいたるまでの、トロティアーの指導はとても貴重である。この世界への扉をくぐるのは不可能なように感じるが、必ずしもそうではない。「もし明確で具体的な目標をもった登場人物がいて、その目標の達成への強い逆風があり、危機を経たうえで、心理的に満足するような終わりを迎える脚本を書けば、その脚本はそれだけで上位5%に入るだろう」とトロティアーは言っている。(Jane Steinberg, Amazon.com)