Bushido: The Soul of Japan
Inazo Nitobe Filiquarian Publishing, LLC.
グループ:Book /ランキング:3092
価格:¥ 967
発売日:2007-01-30 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
“生が死より恐ろしい場合に、あえて生きることこそ、真の勇気である” 
(2008-08-06)
新渡戸稲造の武士道は英文で書かれたものですが、この本では、左側に須知徳平の日本語訳、右側に原文が見開きになっており、比較が容易です。英語は文語が使われているため辞書なしでは読めません。日本語訳は著者が出典を触れていないものも訳注を加えた上で、和歌なら日本語の原文をそのまま載せるなどしており、丁寧な訳です。著者は、武士道は深遠な哲学に欠ける(よりどころとなる経典がない)と繰り返し述べられていますが、孟子・孔子・大学・中庸からの引用がもっとも多く、義・礼の思想をはじめとして、儒教の高い基盤があっての武士道であることがわかります。シェイクスピア、ギリシャ神話、聖書、エマーソン、ニーチェらと対照して、武士道がこれらのいずれにも劣らないレベルにあることが随所に書かれています(キリスト教徒の武士道と一部で言われているのはあたらないと思われます)。しかし、単なる儒教思想の拝借ではなく、それを超えた人の誇りが書かれており、特に、以下の金言は現代人に生きる勇気を与えてくれるものである。“真の武士にとっては、死に急ぎをしたり、死におもねたりすることは、卑怯なことだとされていた”“生が死より恐ろしい場合に、あえて生きることこそ、真の勇気である”“ひとたび心の中で死んだ者には、真田の槍も、為朝の矢も通らないものである。” 望むらくは、詳細な注解が欲しいところです。たとえば、孟子を例にとれば、孟子のどの部分からの引用であるかが書かれておらず、孟子の一章の中の一文だけを引用して読者に理解を求めており、孟子を読んだことのない読者にとっては、完全な理解は難しいと思われます。
よくわからない 
(2008-06-19)
正直、矢内原氏の翻訳は難しくて
きれいな日本語ではありません。
よって、少しわかりづらい内容に
なっていると思います。
ただし、この時代にこのような思考を持った
日本人がいたことは、世界に誇れることだと
思います。ただの5千円札のオジサンではありません。
日本人の根底にあるのは武士道 
(2008-06-14)
これを読むと、日本人の根底にある倫理観とか常識とか道徳観は武士道によっていることがわかる。半ば強引な論理というかルールが日本人の間ではある。例えば、主人が死んだら自分も死ぬとか、そういう感覚。
それって別に論理的な理由があるわけではなくて、そういうものとして認知されている。この根底が武士道にある、と。何となくこういうルールが日本人を優秀にしていると思った。
ただ、極端な人間が出てきにくくしているのもやっぱり武士道なんだろうな、という気もする。何事も中庸を推奨するようなところがあるから。
波多野氏のはしがきのレベルの低さに驚愕 
(2008-04-15)
いわずと知れた新渡戸稲造の歴史的名著。原文である英文も格調高く日本語訳も悪くない。ただ、元国連大使の波多野敬雄氏によるはしがきには驚愕を禁じ得ない。この人は果たして本当に武士道を読んだのかと思えるほどの読解力の低さ。また文章の根底には教養の低さも随所に垣間見える。こんな人が日本の国連大使をしていたのかとがっかりした。
忘れ去られた武士道の感化を探る 
(2008-02-02)
武道を嗜む現代人には、その道理を導きえる希少な書のひとつである。
武士道の教えたるところ、故大山倍達総裁の伝える極真精神を思う。義、勇、仁、礼、誠、忠義および克己の精神は、極真の訓示にも現れる。かつての武士道がそうである様に、極真精神は空手の教義に留まらず、文化および道徳を教え説く。極真精神は世界に伝達し、この武士道の感化は世界規模に至ったと考えうる。かつて「武士道は日本の土地に固有の花である」と新渡戸氏は評したが、武士道の教えは世界各地に生き根付いている。極真の国際交流が発展する中、日本の土地に固有の花は消えつつあるのは、歓迎すべき有為転変と捉える。
形容を変えつつ世界に芽吹いた武士道から、その中心地となる現代日本を省みれる。武士道の魂を表す伝記には「負くるは勝」「血を流さずして勝つをもって最上の勝利とす」が残っており、士は高貴に平和を求めた。現代日本の社会風説では、社会育成の柱である商の場を戦場と取り違え、勝負に属する集団を「勝ち組」「負け組」と風評す。士農工商における商は社会生活を営む足場であり、当時の社会階級に対する比較評価において、道を取り違えた戦場ではなかった。
かつての高僧および道徳家は世に武士道を伝え日本社会の育成に貢献したが、社会を治める士は現代日本には存続しない。道徳、秩序、日本文化を改めて考えるに適切な、日本発世界規模の美しい古書である。