レビュー(Book Description)
現在、各企業は、収益につながる刺激的なニュースや革新的なアイデアにつねに目を光らせている。最近までは、それは、アイデアを生み出して、それを製品やサービスに変え、それらを売って利益を得ることを意味していた。しかし今日では、ほかに類を見ない斬新なコンセプトにより、アイデアをもとに利益をあげる方法が根本から変わろうとしている。あるアイデアを製品やサービスといった形のあるものにするかわりに、今日のイノベーションでは、「アイデア」の段階での売買や特許の取得、売却によって巨額の金銭が動くのだ。たとえば、IBMは現在、製造部門の売り上げとはまったく別に、同社保有の知的財産のライセンス料から毎年10億ドル以上の収益をあげている。最近、この手法を採用する企業がますます増えてきている。つまり、知的財産を管理させることによって、企業の法律部門を、コストのかかる部門から利益のあがる部門に変えようというのである。
『Edison in the Boardroom: How Leading Companies Realize Value from Their Intellectual Asssets』は、知的財産の管理(IAM)に関する革命的な概念の詳細を解説する。IAMは世界中の企業のビジネスの手法を変えようとしている。著者は、ビジネス・コンサルタントという立場から、企業刷新の価値を実感しているという点では明らかに先頭を行く業界人と知り合うチャンスに恵まれている。ICMの集会(世界中の企業の集会。IAMに関する最も優れたモデルを考案・定義・標準化することを目的に、年に数回集まる)での交流をもとに、豊富な知識と、知的財産がその有効活用によって利益を生みだすまでになったビジネスの現状を示す実際の成功例を、著者はまとめている。
世界的に大成功を収めている企業(ヒューレット・パッカード、IBM、プロクターアンドギャンブル、ロックウェル、ダウ、フォードなど)のエピソードや教訓を例に用いながら、著者は、IAMと、IAMと今日のビジネスの密接な関係について徹底研究をおこなっている。そして、知的財産から最大限の利益を得るため、それぞれの企業が独自のビジネス哲学を一本化できるよう、エリート企業に見られる優れた実例を抜粋している。