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The Closers (Harry Bosch)
Michael Connelly
Warner Books

グループ:Book /ランキング:632
価格:¥ 1,193
発売日:2006-02 /通常24時間以内に発送

レビュー(From Publishers Weekly)
昨年の『The Narrows』をはじめとするコナリーのスリラー作品のヒーローとして知られる、ロスアンゼルス警察の刑事ハリー・ボッシュが、2年の不在を経て現場に戻ってきた。未解決事件の課に配属され、元パートナーのキズミン・ライダーと組んだカムバック初仕事は、17年前に起きた高校生の殺人事件。武器の拳銃から検出された血液が、DNA合致したために再開されたものだ。この設定からはお決まりの手法も可能だが、コナリーの場合そうはならないし、暴力的なアクションを盛り込んで話を進めることもない。実際のところ、暴力はないに等しい。コナリーとボッシュの世界で重要なのは、登場人物、背景、捜査法であり、作者はまたしても、そのすべてに最高の手腕を見せている。拳銃についていた血液は、地元の卑劣な白人優越主義者、ローランド・マッケイのものだ。しかし血液が証明するのはマッケイが拳銃を所有していたことだけ。一体どうやって奴が犯人だと証明すればいいのか? コナリーは精彩な筆致で読者を誘い、ボッシュとライダーはマッケイへのつながりをたどるうちに、過去の捜査に警察の陰謀が関わることを見いだしていく。
この小説は驚くべき道義的な力に満ちているが、その展開の中で極めて際立っているのは、このコンビが何年も前の犯罪の“波紋”を調べていく下りだ。この事件が少女の家庭を崩壊させたこと―母親は過去から抜けられず、父親は酒に逃げるホームレスに落ちぶれている―。そして二人のうちことにボッシュが、自らの人生の意味を深く理解するようになること。ドストエフスキーの犯罪文学に今日もっとも迫るのがコナリーであり、その彼の最高作品にあげられるこの小説は、図書賞はもちろん大ベストセラーの候補になるだろう。
カスタマーレビュー
おすすめ度:
行方不明になってしまう伏線達  (2007-04-17)
ロス警察に復職したハリー・ボッシュが、丹念に過去の調書を読み込み、体を張って17年前の女子高生殺人事件を解決していく。登場する人物に色々な伏線が張られ、最終的に誰が犯人だったとしても動機付けができそう。まさに、まさかという展開。

しかも、そのプロセスで、読者の恐怖を煽るような展開や暴力的な場面はほとんど出てこない。ほとんどが、ボッシュの戦略的な知恵で問題を解決に導いていく。
この辺は、実に見事で読んでいて楽しい。

でも、そこまで色々出てきた伏線はどうなっちゃったの? 何だったの?
というのが素直な感想。人種差別主義の不良白人グループは? 折角あそこまで書き込んであったのに・・・。被害者の昔の友達は? 警察幹部の腐敗による隠蔽は? この辺のさんざん張り巡らされていた伏線が、ストーリーにふくらみを持たせていただけに、ちょっと残念。

ロサンゼルス近郊の実在の地名がかなり具体的に登場するので、現地の道路地図を見ながらボッシュ&ライダーの動きを追ってみると一層面白いだろう。

復帰したボッシュの初仕事  (2006-12-03)
 元相棒のライダーの口利きもあり、3年近いブランクから復帰したボッシュは、新しい本部長から激励されて初日の勤務に就いた。出勤早々17年前の殺人事件の捜査に取りかかったとたん、宿敵であり、ある時は守護者でもあったアービング副本部長が警告してきた。今は新本部長によって閑職へ追いやられているのだった。
 17年前の事件を再調査することとなったきっかけは、盗難銃に残っていたDNAの分析が可能となり、有力な容疑者が浮かんだからだ。
 あいかわらず、ボッシュシリーズはテンポが良く読みやすい。

Bosh初心者の感想  (2005-07-10)
 以前Lost Lightを読んだだけで、まだまだM.Connellyの作品は知りませんが、このThe ClosersはLost Lightよりはじっくりと読める手応えを感じました。大筋では地味な捜査物語を基調として紆余曲折を辿りながら、最後の3分の1あたりからぐっと動的になります。彼の心の動きがじっくりと描かれていて味があります。また、娘を亡くした両親の気持ちがリアルに描かれています。
  
 著者のConnelly氏によると、これからは退職させていた主人公のBosh捜査官をまたメインに復帰させていくようですね。さて、途中あたりまでの紆余曲折で若干足踏み感を抱いたので、一応4つ星にしておきます。

地味で滋味な捜査小説  (2005-07-05)
"THE NARROWS"で紹介された、復職プログラムによってボッシュはロス市警に復職する。これはリタイアして3年以内の元刑事を対象に、1年間の試用期間が設けられてはいるものの、警察学校等での再教育を経ることなく復職できる制度。
 漏れ聞くところによると、退職したハリー・ボッシュに対して、現実のロス市警本部長から強力なオファーがあったらしい。実際のロス市警に最近、このプログラムが出来たようです。

 ボッシュが配属されたのは、未解決事件を再捜査するセクション。
 キズがパートナーとして復帰し、共に17年前に殺害された少女の事件を捜査することになる。因みに、新しい本部長が着任しており、天敵アーヴィングは閑職?に追いやられてしまっている。このアーヴィングが幽鬼のようです。

 "THE NARROWS"がかなり派手で動きも多く、その上謎にも多大な犠牲を払っただけのことはある超オモシロ小説だっただけに、そのギャップに少し戸惑ってしまった。
 一言で言えば、地味なのだ。
 物語も中盤を過ぎるあたりまで、ひたすら調書を読み、関係者を探し出してインタービューを繰り返す。考えるまでもなく、17年前の事件を掘り起こすわけだから、生の現場は無いし、手順通りの役割分担も無いわけだから当然といえる。
 でも、ここでボッシュは生き生きとしてみえる。悪を憎み、ひたすら事件を解決したいと願うボッシュがとても良い。

 地味な捜査小説が突如動き始めるのは、中盤を過ぎたあたりから。
 17年前と現在を結びつけながら、仰天の展開を持ってくる。新たな死体を出現させ、更に行きつ戻りつインタービューを繰り返すボッシュが、17年前の風化した現場を生の現場に変貌させてしまうのだ。
 ここからはもう、怒涛の寄り切り。そして最後にお約束の打っちゃり。
 未解決事件が関係者に及ぼした17年が痛い。

 ロス市警を背負っていると錯覚したアーヴィングが登場して、ややこしくさせるのだが、このアーヴィングにはちょっとばかり同情を禁じえない。
 アーヴィングまで含め、ラストは相変わらずほろ苦い。
 Kizにこんなことを言わせる。"Whatever you're doing, I'm going with you." 泣かせます。最後のボッシュの決意もとても良い。
 上にも書いたけど、個人的には、"THE NARROWS"の方が動きも目まぐるしく、謎も派手派手で楽しめた。でも、本来のボッシュは、やっぱりこちらだと思う。




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