カスタマーレビュー
おすすめ度:
一神教の広大な歴史を概観 
(2008-05-24)
著者はキリスト教の修道院でも学んだ人物。
特異な一神教であるユダヤ教、キリスト教、イスラム教について
その歴史を成立から現代までずっと概観したもの。
キリスト教の人間が書いたものとしては、各宗教に対して公平な立場を
採っていて好感がもてる。
もちろん個々の歴史的評価についてはそれぞれ問題もあるだろうが、
これらの宗教を通史で読むことのできる、貴重な本だろう。
特に14世紀以降のイスラム教について記述が充実しているのは
貴重である。ファイラスーフの伝統など、あまり知られていないのではないか。
ローマ・カトリックの伝統に見られた、人格神、もう一つの存在者としての
神を拒否し、宗教的人間の精神の最奥において出会う「神」を目指す
その姿勢は、個人的には大きな共感を覚えた。