Heaven Eyes (Signature)
David Almond Trafalgar Square
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価格:¥ 1,447
発売日:2001-11-15 /只今品切れ中
レビュー(Amazon.com)
イギリスの作家 David Almond は波に乗っている。児童書デビュー作の『Skellig』は2000年度の Michael L. Printz Honor を受賞、第2作『Kit's Wilderness』も翌2001年同じ賞に輝いた。そして、今回の第3作『Heaven Eyes』には忘れがたいセピア色の風景と、語り手の孤児 Erin Law が登場する。
ある夜、Erin は友人の January Carr や Mouse Gullane とともに孤児院から脱走。月明かりに照らされた川を即席のいかだで下る。激流にのまれそうになったとき、January は喜びに目を輝かせる。「自由」と彼はささやく。「自由だ、Erin!」。だが、知らないうちに、3人の冒険者たちは、べとべとと油っぽくて悪臭を放つ、流砂のような泥──「黒いごみの山」に乗り上げてしまう。そこで彼らを迎えるのは、目を大きく見開き、透けるような肌をした少女、Heaven Eyes だ。彼女は奇妙な話し方で、3人は「みんな不潔みたいに不潔」だけれど、長いこと行方不明だった自分のきょうだいだと言い張る。
Heaven Eyes は3人を連れて、自分の奇妙で壊れた世界に戻っていく。打ち捨てられたままの印刷工場や缶詰とチョコレートだらけの倉庫の世界だ。住んでいるのは、彼女のほかにはおじいちゃんだけ。このおじいちゃん、髪はもじゃもじゃでとにかくこわい。3人のことを胡散(うさん)臭そうにじろりと見て、ノートにこう書きつける。「幽霊かもしれん。地獄からやってきた悪魔かもしれんし、天国から降りてきた天使かもしれん」。おじいちゃんの態度におびえながらも、Erin は正直な Heaven Eyes と彼女の「親友」だという考えにすっかり夢中になる。お人好しで単純な Mouse も、すぐにおじいちゃんの小さな助っ人役を買って出て、真っ黒な泥の中から、夜な夜な財宝を掘り出す。だが January は、「いまいましい変人たち」のむちゃくちゃな世界のせいで、せっかくの自由をあまりにも早く失ってしまったと毒づく。Almond の巧みな振付で、4人の子どもたちがお互いのまわりを踊るとき、読者は何がそれぞれの子どもを心の底からどきどきさせるのかを知る。
Almond は例によって、生きる喜びと恐怖が共存する世界を描き出す。現実と想像と記憶と夢が融合。物語はどんなに暗くても、彼の語り口は希望と、根強く説得力のある愛情に満ちている。(Karin Snelson, Amazon.com)
カスタマーレビュー
おすすめ度:
透明感。 
(2007-05-27)
透き通る水面から、混沌とした底を覗くみたいなお話でした。
爽やかなのに痛々しくて、甘いのに苦い。
戻らない多感な少年少女の日々が、幻想か現実か曖昧な世界を通じて描かれています。
読後には、きらきらした何かが心に残りました。
何度でも読みたくなる美しい本です。
自由だ!と叫ぶ気持ち 
(2007-03-12)
施設の管理人には「人生に障害を持った子ども」として扱われている毎日の中から、三人が飛び出して行く。
「自由だあーー−!」と叫びつつ漕ぎだした筏は、あっけなく沼地に乗り上げてしまうが。
登場する子どもたちの個性と老人の存在感、そして様々な情景描写は、この著者ならではの繊細かつ深いものがある。
幼い日の自分の小さな冒険や、世界の大きさの前で感じた不安と、友達と過ごした輝くような時間を思い出させてくれた。
子どもにも、大人になってしまった子どもの心にも残る、素晴らしい物語だと思う。
デイヴィッド アーモンドの作品中では、最高傑作とお薦めしたい。
なぜか「レディ・イン・ザ・ウォーター」を思い出した 
(2007-01-28)
いかにもアーモンドらしい不思議で怖くてちょっと哀しくて、でも心に小さな灯りがともるようなお話です。見捨てられた印刷工場、お菓子の入った箱がいっぱいの誰も使っていない倉庫、泥沼を掘っての宝探し・・・一見ファンタジーとは関係がなさそうだけれど、子供だったら(大人も)絶対わくわくしてしまう。
廃工場での暮らしが魅力的 
(2006-01-21)
孤児院の子供たちが筏に乗って旅をするストーリーは、てっきりアメリカ小説かと思っていたら、作者はイギリス人だった。
Erin、 January 、Mouseは孤児院から脱走して、自由をみつけに行くのだが、廃工場へたどり着き、Heaven Eyesと知り合う。ここまでは、アメリカのほら話系。ただ主人公たちの無力感も伝わってきて、前半のテンポは悪い。読んでいてテンションがあがらないですね。
後半部分、廃工場の暮らしが魅力的だった。人目を避け、缶詰やチョコレートを食べ、死体を掘り出す。幻想的な話だ。
最後はハッピーエンドで終わる(でいいですよね、他の読者の方々)のだが、Erinや仲間の成長の物語として成立しており、さわやかに読了できます。
宝物を見つけた人に 
(2005-05-26)
不幸な境遇に生まれ育つ中で宝物を見つけることが出来た人・大人になってから読むと自分の過去がきらきらと蘇ります。心のおくの傷があったかく癒される感じになったらきっとあなたは本物の宝物を今でも持っているということの証明になるとおもいます。ぜひそっと夜に開いてみてください。