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トランジスターの発明者John Bardeenの半生 
(2006-08-18)
トランシスターの発明者としてはWilliam Shockleyが有名であるが、最初に実験で成功したのはBardeenとWalter Brattainである。Bardeenは1908年に生まれ、早くから固体物理学を志した。第二次大戦中は海軍の磁気遮蔽による機雷回避技術を研究し、戦後ベル研に移りトランジスターの研究をし、世界で初めて動作に成功した。Shockleyがやはりベル研でトランジスターを研究していたため、ベル研が発表したトランジスター動作成功の写真は真ん中にShockley、その後ろにBardeenとBrattain並んでいる。この写真をBardeenは嫌った。ベル研のトランジスター研究はShockleyが牛耳るようになり、自由な研究ができないためイリノイ大学に移り、念願の超伝導の研究をし、BCS理論を提唱し超伝導の研究を大きく前進させた。トランジスターの発明、および超伝導の研究で2度ノーベル物理学賞を受賞した。理論物理学者にもかかわらず実験もでき、また物理学を工学に応用することに熱心であった。また、Shockleyと異なり自由な研究雰囲気を好み、教育熱心で多くの優秀な研究者を育てた。晩年には超伝導の理論で自説に拘り孤立し弟子とも感情的な対立をしてしまった。実業界にも関係しXeroxの初期の研究を指導した。その他GE、ソニーにも関係し、さらには多くの政府の役職を務めた。良き夫、父親であったようである。妻は夫の活動を助けることが当然の美徳されたようで、これではDNA二重螺旋の発見のきっかけを作ったRosalind Franklinも苦労したのであろうと思った。1945年にNY近郊に引っ越した時に蛇口からお湯が出ず、また冷蔵庫も無かったので食事ができなかったとか、報酬額の差等、当時の日本とアメリカの生活レベル差を感じた。英語は素直で分かりやすい。数式はないが物理の専門用語が出てくるので、大学教養程度の物理は知っていた方が良いであろう。なお、”Broken Genius: The Rise And Fall of William Shockley, Creator of the Electronic Age”と合わせて読むと面白いかもしれない。