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クイーン (KAWADE夢ムック)

河出書房新社

グループ:Book /ランキング:16119
価格:¥ 1,200
発売日:2003-09-20 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
クイーンを再評価する為の一冊に  (2008-08-23)
バンドの結成から長い下積み時代、そしてデビューから世界的ヒットを飛ばした黄金期をメンバー(ブライアン&ロジャー)のインタビューを通して「QUEEN」というバンドを再評価する為の一冊です。私はリアルタイムでは彼らのライブを味わえなかったので、「そんなことがあったのか!」という発見の連続で楽しませてもらった一冊になりました。

「ボヘミアン・ラプソディー」が世界的にヒットしてから「フレディは歯止めが効かなくなっていた・・・」と述懐するブライアン。「最早ゲ○であることを隠そうともしなかった。だからあんな恐ろしい病気に罹ってしまったんだ。」とフレディの放埒さを嘆きます。一方で「メンバー全員が歯止めが効かなくなっていたとも言える」とヒットするにつれ、ギクシャクし始めたバンドの内情を赤裸裸に語ってくれます。また名器「レッド・スペシャル」の誕生と父親との確執、「物質的な満足で幸せを感じたことなどない」とビッグになっても満たされない空虚さに苦しむブライアンの苦悩が語られています。このインタビューで私はブライアンという人間の印象が大きく変わりましたね。

ロジャーはメンバーの中で「最も変化に適応できた」と評されます。彼自身「俺はずっと世界一のバンドになりたかった」と語ります。世間の目がスーパースターとして彼らを扱う様になり、ロジャーは唯一「世間の望むスター像」を演じられたメンバーであったというのです。彼は富裕になった自分を楽しみ、世間のイメージとの剥離に苦しむことなく「スーパースター」に変貌できた希有な男だった訳です。実際彼は自分の歩んできた道を「良い事も、悪い事も」割り切って考えていると感じさせるコメントが多いです。割に引きずる傾向のブライアンとは対照的ですね。

上記メンバーの回想録は非常に楽しく読ませてもらいましたが、多少不満なこともあります。本作中にはQUEENが好きなミュージシャンのコラム・コメントが多数寄稿されていますが、何故このようなQUEENを総括する為と銘打った作品に載せたのか解しかねます。「そんなモノは自分のブログで書いて満足してくれ」と心底思いましたね。

対照的に実際QUEENと交流・接触のあった人物による回想録等は非常に有用でした。特に元ミュージック・ライフ誌編集員である東郷かおる子女子のコラムは楽しく読ませてもらいました。当時無名だったバンドのテスト盤から興味を覚え、直接ロジャーに取材を申し込む行は、その場にいない者には分からない真実性が含まれていました。彼女はステージ以外の「普段の彼ら」に接触出来た数少ない日本人でもあります。実際日本人の抱いた印象の方が我々日本のファンには理解し易いでしょう。世間のイメージと実際の彼らの印象が「全く一緒だった」というのはQUEENらしい微笑ましいエピソードですね。

他にも「QUEEN」は日本の方が先にヒットしたという噂の真偽の検証、獲得タイトルから見る彼らの栄光、フレディの発病から死によるバンド内の動揺などファンなら必読のコンテンツが目白押しです。価格の高さで☆一つ減らしましたが、是非皆さんにも一度は目を通して頂きたい一冊です( '∀` )

クイーンの魅力を集大成  (2003-10-11)
70年代にはクイーンを敬遠していたが、90年以降それなりに評価するようになったが、本書を読んで70年代80年代のクイーン像を見直すきっかけになった。巻頭のインタビューはクイーン自身のクイーン伝とも呼べるもので、フレディなき今これ以上のものはないだろう。クイーン神話の検証にも納得させられつつ、クイーンがもっとも輝いていた時代をさまざまな関係者が語るインタビューも楽しめる。記録集があったり、4コマまんがやクイーンの変遷がイラストで示されていたり、さらにはゆかりの地紀行まである。クイーンに関する基本情報も網羅されているので入門者もやさしくおすすめといえる。

メンバーの苦悩が興味深い  (2003-10-05)
手ごろな感覚で手に取れるクイーン本の、目下のところの最新刊。数年前に出た「ルーディーズ・クラブ」等の増刊ともよく似た構成で、芸能人から音楽評論家、そしてファン代表といった様々な立場の人が思い思いにクイーンを語るという形式。

そういう意味で思い入れの強い分だけ内容が深く、良くも悪くも散漫な部分もあるので、初心者よりは中級以上のクイーン・ファンにお勧めしたい。

記事の中で特に興味深かったのは2つ。まずはデータという観点から、様々な記録数値でクイーンの活動を捉えようとする試み。ギネスに載っている記録もあったりで、なかなか面白いものだった。

そして、圧巻は、巻頭に掲載されている、フレディの死~活動休止の時期にブライアンとロジャーに対して行われたインタビュー(既に英国では雑誌に掲載済みだが邦訳は初登場)だ。特にブライアンの心境がここまで赤裸々に吐露されているのは珍しい。

父親(あの有名なハンドメイド・ギターの共同制作者)との長年の不和、ミュージシャンとしての狂乱の毎日と家庭人としての両立のストレス、そして彼自身の性格もあるだろうが、有名で資産家になればなるほど襲ってくる精神的な寂寥感。

エンタメの極限を走り続けたフレディとクイーン、しかし、そのウラには様々なドラマがあったことを教えてくれる。




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