考える人 2008年 08月号 [雑誌]
新潮社
グループ:Book /ランキング:-
価格:¥ 1,400
発売日:2008-07-04 /只今品切れ中
カスタマーレビュー
おすすめ度:
好きな人にはたまらない特集 
(2008-08-17)
自伝や評伝、日記の類が好きだ。昔、安原顕さんが編集していた
「リテレール」や「マリクレール」で「私の好きな●●100冊」といった
ベストものの特集をよくやっていたが、そのなかでも一番楽しかったのが、
このジャンルだった。
さて、今回の特集は1968年から69年のパリにおける辻邦生の日記を巻頭に、
丸谷才一、橋本治、最相葉月各氏のインタビュー、荒川洋治や鹿島茂といった
稀代の本読みたちによるエッセイ「この一冊」、ブックガイドやアンケートなど
王道的な作りなのだが、なかでも、なるほどと思ったのが、中井久夫の
「伝記の読み方、愉しみ方」。推理小説を途中から読むのは愚かだけれど、
まったく知らない人の伝記を読むときには出たとこ勝負で拾い読みを
数回繰り返し、主人公がどういう人柄か見当をつけるという。
まあ、当たり前といえばそれまでだけれど、本との出会いも
人との出会いと同じ。他人の人生を生きることは本を読む楽しさの
ひとつなのだ。