カスタマーレビュー
おすすめ度:
選曲が素晴らしく、参考になる。但し、分析の浅さが一部見られる他、事実関係の誤りあり。 
(2007-06-13)
・選曲が素晴らしい。選んだのはバラカン氏ではなく、アルクのENGLISH JOURNAL編集部だそうだが、ロックの歌詞の中でも最高レベルの、“Changes”(David Bowie)、”Rock And Roll Music”(Chuck Berry)、“What’s Going On”(Marvin Gaye)、“Every Breath You Take”(The Police)などが選ばれている。さらに、ロックという音楽を広義に解釈して、レゲエの名曲“The Harder They Come”(Jimmy Cliff)が取り上げられているのには感激した。
・ 私の知らないスラングの解説もあり、参考になった。ただ、残念なのは、”Rock And Roll Music ”の理解の浅さ。「全体的に、極めて単純な歌で、ノリがすべて」(P.163)にはあきれた。これはロックンロール(すなわちチャックの音楽)が、交響曲(白人の音楽)、ジャズなど他の音楽よりも優れている、との宣言であって、非常に深い裏の意味がある、ロックの最重要曲の一つである。
・なお、チャック・ベリーが「1950年代にはそれほどヒット曲を出していない」(P.165)は、事実として誤りである(Billboard Hot 100で50年代に17曲、60年代に9曲)。
続編を! 
(2007-01-11)
本書に載っているタイトルだけでは物足りないので、もっともっとという感じで続編を期待したい。ロックの本場の英語はもちろん、日本語も流暢に話し、両国語の微妙なニュアンスがわかる彼ならではの解釈があって、なかなかいいんじゃないかな。
英語での作詞にチャレンジしているひとにもお薦め 
(2005-06-06)
~私の敬愛するピーターバラカンさんによる洋楽の歌詞の翻訳/解説集。ポピュラーな曲を中心としながらも、さすがバラカンさんといったチョイスもあって、飽きさせずまたかなり洋楽を聴き込んだ人でも新しい発見があると思います。私自身これを読みながらレコードやCDを引っ張り出してきていろいろな曲を聴き直して、なるほどなあと思わされることが沢山ありまし~~た。また英語で歌詞を書く事にチャレンジしているひとにもおおいに参考になると思います。日本人の書く英語の歌詞がどうしてポップスの歌詞としてしっくりこないのか、この本を読むとよくわかる気がしました。~
再発見の楽しみが詰まってます。 
(2005-04-25)
この本は2003年に初版が出てますが、翌年には増刷しており、この手の書籍としてはかなり支持されていることの表れだと思います。
確かに面白いです。
これまで何気なく聴いていた曲の前後関係を解説してくれるので、なんだか新しい発見に出会ったようで、その曲をまた聴きたくさせてくれます。
選曲は編集部が行ったとのことですが、それでもヴァンモリソンやポーグスがあったりと、しっかりとバラカンさんの嗜好が反映されているような感じがします。
通好みのマイナー過ぎでもなく、かといって"いかにも"的なミーハー路線でもなく、ギリギリの線の選曲で、深く洋楽にハマっている人もそれほどでもない人もみんな堪能できる一冊です。
『Between The Lines』にまでこだわったロック文化論 
(2005-04-16)
1992年4月から2003年3月までアルクの月刊誌『English Journal』に連載コラムをしていたものに加筆して2003年10月8日発行。
この本には2つの側面が感じられる。1つ目が優れた日常会話表現としての英語の教本。もう1つが『ぼくが愛するロック名盤240』の続編としてまさに『Between The Lines』にまでこだわったロック文化論である。
MTV世代の人間にとってピーター・バラカンの一本スジの通ったポリシー溢れる解説に魅了されなかった人は少ないだろう。ピーターの略歴を見てみると1951年イギリス・ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科卒業。1974年来日しシンコー・ミュージック勤務。その後YMOの海外コーディネーションを担当し、この頃からテレビ・ラジオの司会に登場してくる。
『ぼくが愛するロック名盤240』にはピーターの出身地のイギリスの大御所(例えばLed Zeppelin、Deep Purple、David Bowie等ピーター自身が文字変換による日本語表記の違いを嫌がっているのであえて英語で表記(●^o^●))やプロモートしていたYMO周辺のテクノ・プログレ等のアルバムはほとんどと言っていいほど入っていなかった。それはまるであたかもそれらの音楽は存在していないかのようですらある。
このように出身地や仕事周辺を完全に無視しした格好での選曲というのが、これまたポリシー溢れていて面白かった。これらを頭に入れた上でのロック、つまりブルース・ソウル・R&B・レゲエ・アフリカ音楽の240枚のアルバムとしてとらまえると実に面白く読めた。
本作ではその範囲を一回り広げ、まさにロックの詩人と言える人の作品をインタビューした時の印象等も交えて、詞の一行一行の日本人には把握するニュアンスも含めて感動的なくらい深く解説してくれている。時事動向も含めた説明は作品の『本当の』価値を知らしめてくれる。
ピーター・バラカン以外誰も成しえなかった『ネイティブ』な感覚を知らしめてくれる得難い名著だ。