バングラデシュを知るための60章 (エリア・スタディーズ)
大橋 正明村山 真弓 明石書店
グループ:Book /ランキング:166522
価格:¥ 2,100
発売日:2003-08 /通常3~5週間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
明石書店の叢書の中では好著といえる 
(2004-07-23)
明石書店には「○○を知るための△章」という各国事情を紹介するシリーズがあります。本書もその内の一つですが、同シリーズの他書と比べて言えばかなりよく出来ています。
◎60テーマの選定が巧み
このシリーズは編著者によって章立ての巧拙に差が激しいのが特徴です。執筆者の拘りが色濃く出すぎて一般向け入門書にふさわしからぬほど特異な事柄を取り上げる場合もあって、こちらの興味が向かないという思いをしたこともあります。(「インドを知るための50章」など。)しかし本書はそうしたことはなく、かの国を知る上でとりあえず知っておく事柄を幅広くバランス良く取り上げているという印象を持ちました。
◎文章が平易
「現代フィリピンを知るための60章」を読んだ際に、全編に渡って硬質な文章が続いてなじめなかった覚えがあります。しかし本書はそうした心配は不要で、簡にして明な文章で綴られています。おそらく執筆陣の多くが(アカデミズムに身を置く人も含まれているとはいえ)NGO関係者やジャーナリスト・現地とのビジネスに携わる人々であって、研究者に特徴的な「人を遠ざけるような」硬い文章を書いていないからでしょう。
▼若干の重複があり整理が必要な部分も
とはいうものの、NGO関係の章には重複感が残ります。アジア最大のNGOとされるBRACや日本でも著名なグラミン銀行の小規模金融が53・54・56章に跨って異なる執筆者によって紹介されています。執筆者が複数であることが裏目に出たかっこうです。こういう部分を整理して紙幅に余裕を作り、バングラデシュの現代芸能やマスメディアについて紹介する章を設けてほしかったと思います。伝統芸能については紹介されていますが、青年層に大きな影響を与えているであろう現代音楽や映画といった分野についての記述が本書には残念ながら欠けています。
編者の能力に驚嘆! 
(2003-09-17)
未だ全部を読んだわけではないが、印象に残っているもの。
1.ベンガル語の位置と今後:ベンガル語を公用語にさせる戦いの話と共に、公用語になった今も裁判の手続きもベンガル語では行えないという話。
2.イスラームの近代:バウルソングを聞こうとして、聖者廟訪ねようとした時、案内してくれた地元のインテリが「そんな所へ行くな、バウルならいいレコードがあるよ」と言う話を通したイスラームの現在が面白かった。
3.女性の技術が支えるNGOアート:この前に行った時、ノクシカタを買ってきていたので。等。
それはさておき43名の執筆者に60章を割り当て、各章をほぼ同じ長さに仕上げた編者の能力に驚嘆した。