メディア文化の社会学
加藤 晴明 福村出版
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価格:¥ 2,415
発売日:2001-05 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
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教科書の皮をかむった革新書 
(2002-02-23)
メディア文化をめぐる言説というのは妙に汚れている。
新聞記者や研究者などの活字エリートが、子供たちの「はまっている」メディアを取り上げ、それをネタに原稿料をかせぎながら、けっきょくのところ「今どきの若いやつは・・・」と見下げたり、あるいはそうしたエリートの地位が安泰なことを承知の上で、若者に理解があるふりをしてみせたり、それをネタに「最先端」を気取って見得を切って見せたりする。結局そこにはあるのは週刊誌と大差のない言説だ。
この本にあるのは、そうしたエリートたちの傲慢さとは異質の、若者の声をあくまでも自分のこととして確実に理解していこうとする真摯でやさしいまなざしである。著者はメディア論があえてさけて通りがちな、テレクラ、メル友、テレビゲームを取り上げながら、それを若者の堕落したありようとして切って捨てるのではなく、そこに、いつの時代にもあったであろう「自己の物語」の、展開の場を見いだす。そうして、この立場に立って、今までのメディア論のもつ偏向、浅薄さというものを明らかにしていく。メディア文化の現状への深い理解に支えられた著者の筆が、既存のメディア論を見事に切り裁いていくさまは、思わず息をのむほどである。
これはいわば、教科書の皮をかむった、あるいはメディア文化の現状報告の皮をかむった、メディア論革新の書なのである。今後のメディア論はこの本に述べられたことをひとつの試金石としなければ作り得ない、そう確信させる本なのである。
メディア論に関心をもつすべてのひとに一読をおすすめしたい。