カスタマーレビュー
おすすめ度:
新しい時代の生き方と制度に関する提案 
(2008-10-03)
「若者はただ上に従うこと」「女性は家庭に入ること」「公私混同はしないこと」
「新卒以外は採らないこと」「新聞を読まない人間はバカだということ」など従来常識
だとされていた価値観を「昭和的価値観」として切り捨てる。
そして新たな「平成的価値観」を提案し、そのような生き方を実践している人のインタ
ビューが掲載されている。
著者は「平成的価値観」とは一言でいうと“多様性”だという。従来のようにひたすら
会社に奉公したい人はそうすればいい。ただ、会社だけが人生だとも思えない人でも生き
ていけるような「選択の自由」を保障する社会だと私は理解した。
どの企業でも潰れる可能性のある時代。そんな時代では、終身雇用こそリスキーではな
いかという指摘には納得した。厳しい成果主義にさらされていないことで、会社が潰れた
際に他の会社では使いものにならないというわけだ。
自分で目的地を見つけ、歩いていくことの重要性として「自助論(selh-help)」を紹介
している。現代と同じく、新たな時代(自分で生き方を選べる時代、ゆえに自己責任が伴
う時代)を迎えたときに心を奮わせた明治の先人に我々も学ぶべきだろう。
さまざな人のインタビューが紹介されているので自身の生き方の参考になる。そして著
者が考える「改革」のモデルも提示されているので、社会の制度設計に携わっている人に
とってもヒントになるだろう。
日本企業社会の地殻変動のようにも感じました。 
(2008-09-25)
著者のコラムを定期的に週刊誌で読んでおりました。その都度興味深く読ませていただいておりますが、新書の形式でまとめて読みますとより深く著者の論点を把握することができました。若者が企業を選ぶ際の決め方や入社してからの働き方、身の振り方がここ数年で劇的に変化している状況をお書きになっています。それは日本のほぼすべてと思える企業が有している昭和的価値観に対する未来の日本を支える若者達のアンチテーゼと受け止められました。著者は、日本企業のものの考え方、見方について実に見事な掌握のされ方をしており、それ故の納得性が込められていると思います。企業に入ってしまえば、後はただひたすら無言を押し通して定年まで勤めて年金をもらって一生を終える単一的なライフスタイルに対して若者達がノーを突きつけ始めたことは、日本企業社会の地殻変動のようにも感じました。この本が好感を持って読まれるとしたら、その若者達は、企業の中で無理や我慢をしてきた中高年達が理想とした生き方に向かっているのかもしれません。
20代前半から30代後半までの人が読むと共感や収穫あり。 
(2008-09-23)
本書の目的は著者が冒頭でいうように「昭和的価値観に従わず生きる人たちの仕事や人生観を紹介することで若者が平成的価値観を育む手助けとしたい」ということで、22の事例が紹介され、読者がそのうちいくつかの事例に共感してくれたら著者の目的は達成されたことになる、そういう本だ。
私は「就職難の状況や2001年前後で面接がコミュニケーション能力に傾き始め、かつてのようなやる気と学歴で採用される時代ではなくなった点」など何点かは共感したり、まだ知らない転職市場の状況を垣間見たりと収穫はあったが、全体的に脱昭和的すぎるというか人間味が感じられないような経済社会に突き進もうとすることを是とする論旨展開に傾いており20代半ばの私ですらやや筆の行き過ぎなのでは、という印象をもった。
また揚げ足取りになるが、p208で「98年に戦後初めてのマイナス成長に陥った」という初歩的な事実誤認や、純債務論を感情的に批判して「日本は財政危機」と騒ぎ立てたりする日本経済の認識などいささか軽率で幻滅した。とはいえ、時代が変わり異端的生き方を強いられている人にとって本書から共感できる点は少なくないだろう。そういう意味では今の時代のいろんな読者にとって収穫がある本だと思われる。
遭った事もない人たちの話 
(2008-09-14)
数百万人の中の数万人の話しかと思ったら、さらにその中の数百人の話。
問題提起や社会の分析はいいけれど、そこに特殊(優秀)な人たちをもってきても説得力は無い。
読んでいてなにも見えなかった。
多様性の才能模索 
(2008-09-09)
搾取権を守ろうとする老害ばかりの昭和的価値観社会からアウトサイダー側へ進みキャリアを生かした価値のある人生を送る若者たちを例にとり著者の鋭い目線で考察しているところに、なるほどと思わせてくれるものがあります。
もはや学歴という価値感が今後薄れていき、キャリアという言葉すら意味を持たないという内容が前面に押し出されすぎかもしれないという面もあるが、案外自分の周りを見渡してみると、あながち書かれていること通りなのかもしれない。
また、本書は最後にアメリカ的な一貫性成果主義ばかりを進めるのではなく、日本社会に沿った有効な成果主義を今後取り入れていく必要があると訴えている点で一目おける。