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すきやばし次郎 旬を握る (文春文庫)
里見 真三
文藝春秋

グループ:Book /ランキング:71702
価格:¥ 980
発売日:2001-09 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
すきやばし痔漏  (2008-07-21)
とにかく痔漏さんは世界最強のお寿司屋さんです。
しかしその痔漏さんも、他の偉人達の例にもれず糞ロクでもない馬鹿息子を育て上げちゃいました(苦笑)馬鹿息子はお寿司を握ったり仕込んだりするのが下手くそです。挙げ句痔漏さんが一生懸命脱税して貯めたお金でフェラーリ買わしたりもしちゃいました…最悪です(-"-;)
痔漏さんが野村監督だったら馬鹿息子は正に同じく超馬鹿息子のカツノリみたいな代物です…痔漏さんの嫁も野村砂血夜みたいな凄い女だったんだろうか…(°д°;;)

寿司の本がほしい方の一冊目に超オススメ!!!!  (2008-05-01)
超有名店『すきやばし次郎』店主小野二郎氏の寿司へのこだわりが余すところ無く詰まった一冊。この本は、大まかに二郎氏へのインタビューと寿司の図鑑、仕込み方のカラーページの二つから構成されている。

・インタビュー記事について
二郎氏の各種寿司ダネへのこだわり(産地、旬、仕込み等)について語るほか、寿司屋でのマナーや常連と一見の客への接し方の違いなど、寿司好きにとって知りたいツボがしっかりと押えられている。

・カラー写真ページについて
次郎店内の様子、季節ごとの寿司ダネ箱の中身、皿盛り、仕込み方の解説、寿司図鑑、二郎氏の写真(白黒)からなる。

特筆すべきは20種もの寿司ダネの仕込み方、米のたき方などが各工程ごとの詳細な写真で紹介されている事。特に、江戸前寿司において企業秘密なんじゃないの?というようなヅケの作り方、煮きりの作り方、卵の焼き方、シンコの締め方までもが紹介されていて驚く。魚をさばくところから紹介されているので、料理好きの人が見ても楽しいだろう。

次郎の寿司図鑑も大ボリュームである。原寸大のカラー写真でコハダ・シンコの寿司だけでも8種類、イカだけで7種類、全部で50種類以上が掲載されている。特にこだわりのあるマグロについては、マグロを一尾買ってきて、その断面を見せ、どこが赤身でどこがトロなのか、同じトロでも蛇腹と霜降りが取れるところの違いについて16部位を握り分け、解説するという企画には驚かされた。二郎氏の握り方についても30枚の分解写真で解説。

寿司屋のオヤジとして本音を語り、仕込み方についても全て公開。読めば必ず次郎に行きたくなる一冊だと思います。この内容で1000円弱といった価格は出血大サービスではないだろうか。すべての寿司好きにオススメできる優良書である。

素晴らしい芸術、寿司の事典。  (2007-12-15)
季節毎の極上の寿司種、美しい写真、寿司職人としての意地、寿司は本当に素晴らしい芸術であり、寿司について全てを語ってくれている。レビューを見ていると、「すきやばし次郎」或いは「小野二郎」についてどうのこうのと賛否両論的な表現が並んでいる。しかし本書は小野二郎を通じて寿司文化について書かれた事典と思っている。「すきやばし次郎」に行けない、寿司にそんなに払えないと情けないレビューもあるが、本書を読んでいるとあたかも「すきやばし次郎」の店にいる錯覚にとらわれるし、行きつけの寿司屋と比較するのも面白い。とにかく四季折々の寿司種の写真が本当に素晴らしい。

旅行のガイドブックみたいなものでしょうか  (2006-01-15)
「すきやばし次郎」という高名・高級な鮨屋の主人へのインタビューをまとめた本です。
主人の鮨に対しての思い入れ・知識を語る部分がメインで、それとともに鮨の写真(実物大)や仕込みの写真が豊富に掲載されています。写真がとても綺麗なので、読んでいると思わず鮨が食べたくなります。
そもそも「すきやばし次郎」に行って寿司を食べられる方は本書を読まないだろうし、本書を読もうと思った方は、「すきやばし次郎」へ気軽に行けない方でしょうね(私は後者です)。なので、旅行のガイドブックのように、行ったつもりで読むというのが本書の正しい読み方だと思います。

読み物として面白い  (2005-09-12)
寿司には詳しくないし、このお店にも行った事ないので,純粋に読み物として楽しみました。

すきやばし次郎店主小野次郎氏の「芸談」を故里見真三氏が聞き書きしたものです。里見氏は今は亡き『太陽』で蕎麦特集が組まれた時、蕎麦屋の丼という稿を執筆していて、なかなか真っ当な書き手だと思ったので、本書を手に取っりました。

小野氏がどこのネタを仕入れ、どう下拵え・調理していくかは,本書を読んでいただくと分かると思いますが、それはそれはとても精緻なもので、幾多の試行錯誤の末現在に至った事が良く分かります。しかも、今もまだ勉強中というのだから頭が下がります(ただこういったことはそれなりの店ではどこもやっていること。でもこれだけいろいろ読まされると感慨もあります)。

そういったネタ談義の中でかっこ良いなと思ったのがクルマエビに関する所。

「皿盛りや出前鮨にエビは欠かせません。だけれども、『盛り合わせの彩りに紅白のダンダラを必要とするだけだから、味なんかどうだっていいじゃないか、赤くさえあれば』と、みんなが思い込んでいる。これが気に食わなかった。予算との関係も,もちろんありますが,エビの形をしていれば,冷凍だって構わない。上がって(死んで)たって構わない。尻尾が真っ黒だって構わない。活けのマキを使うにしても、朝早く一度に茹でて冷え切ったのを,夜遅く握っても構わない。そんな仕事をしてるから、不味いものの代名詞になってしまったんですよ。本来エビは極上の鮨ネタです。皿盛りで一番いい位置を占めるアタマです。だって、もともと旨いものなんですからね。活けのサイマキを天ぷらに揚げたら、大御馳走じゃないですか」(本書81ページ)

出前の鮨のエビがおいしくないのはまあ当たり前というか気にもとめない事項でしたが、それに対して批判する氏は真っ当だなと思いました。確かに揚げたてのエビのてんぷら、エビフライなんて美味しいご馳走。
で、小野氏がどう試行錯誤したのかは本書を読んでのお楽しみ。

時折、氏の口から「次郎は強引」ではない、「次郎は横暴」ではない、という言葉が出ています。要するに、卸が売ってるロットよりも少ない数しか使わないので、いい部分だけ取っていくようなことがある、という事に関して自己弁護しているんですけど、このあたりは卸との信頼関係というか長い付き合いの部分で何とかなるんじゃないかと思います。で、実際長い付き合いだと思うけど、そう言わずにいられなかったというのが、ちょっと面白いです。

ウニがジェット機で運ばれる前に、北海道からどうやって運んできたか、海苔の養殖の変遷、イクラがそう古いネタではなかったことなど、長い職人歴で体験した些細なエピソードが興味深かったです。

本の最後にインタビュアーの里見真三氏との対談がありますが、本来鮨は庶民的なもの(290ページ)だけど、ネタの関係でどうしようもない(302ページ)とこぼす小野氏に対し、里見氏は本来会員制であるべき鮨屋(307ページ)と語っているので、なんか微妙な齟齬が見え隠れして、このあたり対談のすりあわせがうまくいかなかったのか、どうなのか良く分かりませんが、二人の間で鮨屋のイメージが統一されていない所は、ちょっと失策かなと思いました(里見氏は要するに若僧はあまり背伸びするなという事を言いたかったんだと思いますが)。

何にしろ興味深く面白い読み物でした。佐川芳枝さんの一連の作品が好きな人は読んでみても良いんではないでしょうか。こちらの方が少し肩に力が入っている感じですが。




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