昭和史20の争点 日本人の常識
秦 郁彦 文藝春秋
グループ:Book /ランキング:444021
価格:¥ 1,500
発売日:2003-10-09 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
賛否はともかくも、まずは、論点の整理に役立つ。 
(2006-04-19)
昭和史の捉え方には、大雑把に言って「進歩的文化人」と呼ばれる人の「東京裁判史観」や「自虐史観」があり、近年、これらを問い直そうという動きが多方面から出ている。
そのどちらにたつかは置くとしても、〜「東京裁判史観が絶対で議論の余地はない」などという凝り固まった人は除外して〜昭和史における議論の熾烈な20点に絞って、問題点の整理をしている。
双方の見解を公平に並べて紹介した上で、双方の見解の疑問点、論証不足の点を的確に示している。
賛否はどちらにするかは読者の判断として、判断の材料としては的確なものを提示してくれていると思う。
こういう議論をしましょうというお手本 
(2004-09-24)
未だに蒸し返される、昭和史の無毛な論争に終止符を打つべく、それぞれの専門家が20の論点とその結論をまとめたもの。それぞれの論点に紙面が十数ページと限られているものの、逆に各資料が要領よくまとめられている。
盧溝橋事件の項では、いわゆる「第一発」に関する正確な時刻や、その後の日中それぞれの軍の正確な行動から、日中両軍を相戦わせるために中国共産党が「謀略」を用いたとする日本の一部にある見方が成立しないことを日本人自らが証明している。
一方で、韓国人である執筆者が韓国人にインタビューし集めた資料から、日本統治下において韓国人に不満はなかった事、在日韓国人に対する創氏改名も決して強制ではなかった事などを挙げながら、韓国人に現在の様な反日史観が出来上がったのは戦後の反日教育からだと韓国人自らが感じている事を証明している。
また別の韓国人執筆者は、河野洋平は慰安婦強制連行を裏付ける証拠が全くないにもかかわらず、韓国内の反発を和らげるために政治的に認めてしまった話を十分な論拠を挙げながら示している。確かに当時「売春」は存在したが、それは自治団体が慰安婦を募集し管理しただけであって、韓国側が主張する「強制と拉致」の事実などどこにもなかった。現在の韓国はGDPの4%が性産業であり、売春防止法なるものが成立されようとすると、売春婦達が顔をマスクで覆い抗議デモを繰り広げているのを見れば、推して知るべしである。
その他、台湾人である執筆者による、なぜ台湾が親日であるのに韓国は反日であるかの分析や、憲法改正、原子爆弾、東京裁判の是非など、とても興味深い内容となっている。そして特筆すべきは、なによりも客観的であるという点である。