電波利権 (新潮新書)
池田 信夫 新潮社
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価格:¥ 714
発売日:2006-01 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
テレビと新聞と携帯電話がひとまとめにわかる 
(2008-06-17)
無線技術の動向を調べているなかで手に取った。
電波の割り当ての問題は通信業界ではここ数年、大変大きな関心を呼んでいる。しかし通信事業者側の議論ではいまひとつスッキリわからなかったのが放送業界との関連である。本書は電波という限られた資源をめぐる行政、放送、通信の三つ巴の戦い、駆け引きの舞台裏を活写して、ある種のドキュメンタリーといってもよい。
田中角栄が旧郵政大臣のとき、電波の割り当て=免許を通じて放送局をコントロールし、さらには放送局に連なる新聞社までコントロールしたこと、そのために立花隆が書くまでは、新聞もテレビも田中の金脈問題を暴けなかったことなど、きわめて興味深いエピソードが紹介されている。
電波という地続きの「土地」を、大昔に(しかもただで)もらった放送事業者は、広大な「土地」に平屋をたてて占有している。一方、最近「土地」をわけてもらった携帯電話やパソコン通信事業者は、狭い「土地」に超高層のペンシルビルを建てて、なんとかしのいでいる。なるほど、電波というのは、駅前の農地問題と同じような話なのかと納得した。
ともあれ、電波利権という「眼鏡」を通してみると、放送と新聞と電話と政治がすっきりと理解できる。通信を仕事にしている方には必読の価値あり、である。
既得権に守られたテレビ業界 
(2008-04-02)
基本的なところから今のテレビ業界の問題点が書かれていて勉強になる。既得権に守られたこの業界には毎回のことながら憤りを覚える。
タダほど高いものはない 
(2008-03-09)
私たちは受信料を強制的に払わされているので、NHKに関しては文句を言うが、広告料により無料放送が行われている民放の放送内容に関しては、何も言わない。
しかし、本当に民放は無料なのだろうか?
著者は、民放には、独占の不利益があるという。電波帯域は政府が管理する利権であり、それが、ほぼ無料で特定企業に譲渡されているため、競争がおこらず、電波帯域という資源を効率的に管理しようというインセンティブが働かない。
さらに、帯域は「先に取得した者」に優先権があるので、不要な帯域であっても、テレビ局は占有しようとする。良い事例がBSデジタル放送である。あれは、完全に赤字なのだが、いったん手に入れた帯域を手放したくないから、放送を続けているのが現状だ。
地上デジタル放送もまた同様である。地上アナログ放送と同じ放送を、別帯域で重複して放送しているだけだから、スポンサーは余計に広告料を払うことはない。単なるテレビ局の持ち出しであり、しかもその経費の大半を政府が国家予算から補助している。
アナログ放送を止められればその帯域は空くが、その見込みは非常に低い。
電波帯域の利権関係は、一度白紙に戻し、オークションで効率的な振り分けを行うべきというのが著者の主張である。
電波を国の管理から市場の管理へ 
(2008-01-12)
この本は、TV局の政治との癒着の歴史を紐解き
その癒着により、ひずんだ電波行政が日本で行わ
れていると述べています。
また、技術革新によりこの帯域の電波は放送、
この帯域の電波は携帯などと区別せずに、
有線インターネットのように全てはIPとして
通信されるようになるのだから電波を国の管理から
市場の管理に任せるようにするべきだと提案してい
ます。
単純なTV局批判の本かと思って読んでいましたが、
中々有意義で建設的な提案がなされていました。
NHK 会長の政治へのかかわりなどがおもしろい 
(2007-11-20)
この本には民放,携帯電話会社などの話題もあるが,政治ネタが一番おもしろい.郵政大臣だったときの田中角栄,島,海老沢をはじめとする歴代の NHK 会長の政治とのかかわりなど,功罪両面をとらえている.ハイビジョンが時間をかけすぎたために失敗したという指摘など,納得させられる.