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ニホン語、話せますか?
マーク・ピーターセン
新潮社

グループ:Book /ランキング:238275
価格:¥ 1,050
発売日:2004-04-22 /只今品切れ中
カスタマーレビュー
おすすめ度:
映画の英語のフレーズを骨までしゃぶれる  (2008-02-21)
マーク・ピーターセンの雑文集。ローマの休日でお姫様と新聞記者の間に肉体関係があったと、会話で分かるというのにも引かれて(スケベ親父です、ハイ)読んでみた。彼の他の著者でも、映画の英語の解説は極めて興味深く、英語のニュアンスを楽しく理解させてくれる。

英語<==>日本語の翻訳、特に文学の翻訳がいかにいい加減に行われているかの例がたくさん示されているのも、教訓的だ。芸術というのは恐ろしいもので、翻訳した意味が不明でも、それだからこそ文学なのだと言う不思議な雰囲気がある。まあ、原語が母語である場合でも(私が日本語の小説を読んでも)意味不明の小説もあるところが、これを許して来たのだろう。でも、むちゃくちゃよね。学生さんが論文読んで来るのと同じですよこれでは。日本語らしきものにしてくるから、「それってどういうこと?」と聞くとつまってしまう。プロの翻訳者もレベル替わらんのね。そんなことをやっている英文学者が英語教育のキーを担ってるのだから、改革なんていくらやっても同じですよ。

教育について、著者の言ってることは至極まっとう。何とかならないんですかね、これ。専門家さんは読んでないんだろうな、この手の本。

問題はどこか  (2004-11-09)
話題が多技に渡っており、最後まで楽しめました。
「中学英語教科書を読む」は英語教師ならずとも参考になります。
ちょっと記述で気になるのは、この著者の学生達は中学校を卒業していきなり大学生になったかのように取れるところです。その間には高等学校という、より高度な学習の場があります。著者の勤務先であるM大学に入るにはそれなりの受験勉強をしてきているはず。当然利用していたであろう学習参考書にしても「常にcan = be able toですよ」なんてものが存在するのでしょうか。
教科書のミスを指摘した本は以前にもありましたが、自分の使用している教科書に疑問があればAETに質問することもできますし、本文をある程度書き換え、それを授業で使う手だってあります。教科書に書いてあることだけをそのまま教えているのは論外であり、本当の問題は教科書よりも、教科書、マニュアル、辞書と参考書だけで授業をしている教師にあると思います。この手合は存外に多いのです。心ある教師は厚さも内容も薄くなった教科書を如何に膨らませて生徒達に提供するかに日夜努力しているのです。

著者にはエッセイストとしてよりは、厳しい英語教師の役割を期待しています  (2004-05-28)
 本書は「英語の壁」(文春新書)と同様に、日本人英語や日本文化に関して筆を執ったエッセイを集めた一冊ですが、著者は決してエッセイストとしては魅力的な存在だとはいえません。日本人の「学校英語」についてあれこれと提言をしてくれるのはありがたくもあるけれども、その論の展開がかつて誰かが何かの機会に書いたり発言したりしたものに似ているように感じられ、新鮮さに欠けます。ピーターセン氏のかつての著作ほどの発見や驚きが見られません。氏が岩波新書で発表した「日本人の英語」「続・日本人の英語」には随分と教えられることがあり、折に触れてこの15年、本棚から取り出しては読み返しています。あの時に味わった眼から鱗が落ちるような感激を求めて本書を手にしたために期待が大きすぎたのかもしれません。

 ただし、映画「ローマの休日」を論じた章で、アン王女と記者ジョーとの間に肉体関係があったということが、濡れた衣服の乾く時間を示す英語の台詞から読み解けるというくだりには、はっとさせられました。著者によれば、その英語台詞の意味するところは日本語字幕に残念ながら十分には反映されていません。つまり、日本人は長い間この古典的名作を十全に理解することはできなかったといえます。日本語字幕制作者は随分と罪作りなことをしてくれたものです。




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