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おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状 (小学館文庫)
中条 高徳
小学館

グループ:Book /ランキング:22912
価格:¥ 600
発売日:2002-08 /通常24時間以内に発送

レビュー(Amazon.co.jp)
   ある日著者は、息子である父の転勤でニューヨークの高校へ通う孫娘から、アメリカ史の授業の課題で家族や知人で戦争の体験をした人の話を聞くことになったので、戦争のことを教えてほしい、という手紙を受け取る。これがこの書のスタートである。

   著者は昭和2年生まれ。陸軍士官学校に入学したものの、戦地に赴く前に終戦を迎えた。

   日本の歴史教育(特に日本史)においては、第2次世界大戦とその周辺の事情について触れることが少ない。そのために多くの人が第2次世界大戦に対する十分な知識を得ることができずにいるのが現状だ。

   その意味で、本書は極めてすぐれた近代史教育の素材といえる。日本が戦争に突入した国際情勢が確実にあったこと、アメリカのハワイ併合は実は対日戦争をにらんでのことだったことなど、いまではほとんど述べられないことがきちんと書かれている。大切なのは、正しかったか悪かったかを考えることではなく、いいはいい、悪いは悪いときちんと整理をつけて把握することだ、という主張は、戦争という悲劇を繰り返さないためにも重要である。「戦争」ということを知るために、多くの人にぜひ読んでほしい1冊である。(杉本治人)

カスタマーレビュー
おすすめ度:
10代、20代の方に読んでもらいたい!  (2008-11-08)
戦争の時代を知らない者にとって、とっても分かりやすく理解できるため
名著だと思います。
学校教育でも一部とりあげてもいいんじゃないかって思います。
だって人間、兎角物事を偏って考えすぎるもの。

日本の行った戦争は正しくはなかったかもしれないけど、
『諸外国に配慮して靖国神社に参拝は控えます』を笑顔で言う首相や
簡単に『侵略国家』『原爆は仕方がなかった』などを簡単に言う政治家より、
『-靖国参拝で-戦争と向かい合い、国の安泰を願って命を投げ出し、死んでいった人びとがいる。だが、自分は生き残り、ここにいる。そのことが申し訳なく思えて仕方がないのだ』というおじいちゃんの方が私は好きだ。

社会の副読本に  (2008-08-30)
月刊致知の読者にはおなじみの中条先生のご著書。
この本が出来上がるきっかけは、NYに転勤で引っ越した孫娘の学校の宿題だった。
孫娘の景子さんが先生から出された課題は、戦争体験者の話を聞いてレポートすること。
景子さんの願いを聞いて中条先生が、当時の体験を文章にしたものがこの本である。
中条先生は、いわゆる自虐史観の対極に立場を置かれる。
自虐史観。
戦後生まれの私たちは自虐史観に彩られた教育を受けてきたと言われる。
自分のことを思うに、そういった面も確かにあったのかもしれないとは思う。
しかし、それ以前に私たちは教育として近代日本の歩みをまったく教えてもらっていない。

戦争があった。
日本は中国を侵略して真珠湾を攻撃し、原爆を落とされた。
悪いことをした日本は反省しなければならない。
義務教育の頃は、単純にそう思ってきた。

自分で興味を持って戦争に至る経緯、戦況に関する書物等を読むと、まったく違った事実が浮かび上がってくる。
戦争とは国益と国益の衝突である。
絶対正義と絶対悪のせめぎ合いではない。
戦争など絶対に繰り返して欲しくないと固く思う。
でも、あの戦争をいろいろ調べるうちにやはり我が国だけが悪かったわけではない、と思う。
かといって、戦争に至る過程において選択に過ちがなかったとも思わない。
これからの若者が正しい事実を教わって、未来永劫この国が誤った選択をすることのないように願う。
そのきっかけとして読むには最高の本だと思う。

歴史と日本人の心を、とても解り易い言葉で丁寧にが、凄い!!  (2008-05-02)
今までの、戦争物はひとつ、ひとつの出来事に捕らわれすぎていて歴史の
繋がりがきちんと解るという本は実は結構、少ない、わずか1日で読んだ後に、
限られたページ数の中で、これだけ、きちんと解り易い言葉で書かれた本に出会えた事を
本当に幸せに感じた。そして、この本は、よくある年寄りの自慢話で終わっていない
娘に対して教えを諭すと共に自らも、これからの日本の為に成すべき事を述べている。
これから日本史を学ぶ人に、そして教える人達に是非是非、読んでおいて欲しい作品です。

さきの大戦について考える  (2007-09-02)
アメリカの学校に通う孫娘からの質問に答えるかたちで、戦争にまつわる事実や著者の考え方が記述されている。
陸軍士官学校に所属していた著者が、戦前の教育制度、戦後の日本の様子などについて自身の考えを述べている。
個人的には、懐古主義的なイメージを受けたが、これは世代や環境の違いからくるもので、いたしかたがないであろう。

著者は、自身の考え方を述べつつ、もっとも重要なのは、事実を知り、己の考えをしっかり持つことであるという主張をしている。
この考えには大いに賛成である。



5★「誇り」がつまった伝記本  (2007-04-23)
皮肉なことだが著者の伝記を読み、まっさきに思い浮かんだのはトム・クルーズだった。
『7月4日に生まれて』彼がアイドルから俳優に転身した出世作。そう著者からすると
孫世代の僕は、アメリカという文脈を通じてしか著者の愛国心を想像できなかった。
ホント皮肉だ。この本にある内容は、これまで日本マスコミが取り上げてこなかったからだ。
今で言う甲子園に向かう球児の様に郷土の誇りとして、陸軍士官学校へ見送られた著者。
しかし戦争が終わるやいなや世論は180℃転換、著者は戦犯扱い罵詈雑言の的になる。
同窓生の中には、切腹するものもいたという。

「三等重役」という言葉がある。戦後復興期、高度成長を支えた第一線の人達が、自嘲
気味に使った言葉だ。社長なんて呼ばれてるが、キャツ等に比べれば俺達はしょせん
「三等重役」さ。文学賞とってもしょせん私は「ポツダム文士」ですから。貴奴らとは誰か?
幻のライバル、英霊だ。戦後生き残って頑張った人はたくさんいたが、その第一線の人達
よりも、もっと優秀だった人間が戦時中バタバタ死んでいった。俺達はキャツ等に恥の無い
様に頑張らなくては…。貴奴ら一流の英霊に比べれば俺達なんてしょせん「三等重役」さ。
だから戦争を生き延びた人達の恥のバロメーターは、僕ら孫世代の想像を絶する。

著者は文中のべている、生き延びてすまない。もちろん英霊に対してだが、孫世代の僕
からすると、とんでもない、生きてくれて、ありがとう!日本の誇りを生き延び伝えてくれて
本当ありがとう!!
PS●本書は単なる高校生向け歴史サブテキストでは無い。教育問題や地域社会のあり方、今後の国際化のため必要な資質など著者の語り口には、社会人でも学ぶべき点あり。日本の誇りに目覚めると同時に、ウッド教師の懐のデカさには頭が下がった。



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