カスタマーレビュー
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終末騒動の混乱の物語 
(2008-07-24)
仙台市のマンションに住む8つの家庭のそれぞれの視点から世界の終末の様子が描かれ、一見内容に何のつながりがないように思える話だが、ところどころで他の家族との関連性を持たせているのがうまいと思った。また、タイトルも熟語にカタカタが付属し統一された形となっているが、ヨールについては夜をのばしているだけなので、ちょっとムリがあるように思った。8つの物語の中では「演劇のオール」が一番おもしろかった。終末騒動の混乱で一人ぼっちになってしまった人間に対し、演技をすることでつながりを持つことを考えた女性、そしてその女性が憧れる引退した俳優の発言がとても印象に残った。
心が温まりました。 
(2008-05-02)
伊坂幸太郎氏の著書として初めて手に取りましたが、傑作です!
小惑星衝突を3年後に控えて、という状況設定にはムリがあるかも
しれませんが、だからこそ“人がなぜ生きるのかどう生きるのか”
ということを不純物を排除して考えることが出来るのかと思います。
家族を持つ身だからこそ個人的にグッとくるものがあったかもしれ
ませんが、小惑星衝突という背景に変に捉われずに読み進めること
が出来ましたし、読後は心温まるものがありました。
著者の作品を次も次も読んでみたい!と思います。
神の目線なのかしら? 
(2008-03-21)
8年後に小惑星が落ちて地球が滅亡すると発表された5年後の、
仙台の団地に住む人々のお話。
短編集なのですが、ひとつひとつが結びつきます。
発表当初は荒れまくっていた世界も、5年たって、少し落ち着いて。
両親が自殺したり、殺されたり、そして残された人たちが、
残り3年間という運命の中で、淡々と?生活している風景。
諦念が溢れている中で、どうにか生活を楽しくしようと。
なんていうか、あと、8年っていうのが微妙な長さだなと。
自分だったらどうするだろうなぁ。
荒れてる間は、ひたすら引きこもり、落ち着いたら・・・
何をしましょう?
やはり、生活するしかないわけで。
違う本で、「生まれたときに、死ぬことは運命付けられている」みたいなせりふがあったけど。
やはり、死ぬのはわかっていても、あと8年といわれたら・・・
人間って弱いなぁ。
でも、この本、妙に明るいのですよ。
生々しさがなくて、一枚ガラスをとおして、世界を見ているような感じ。
神の目線なのかしら?
「許すこと」 
(2008-01-11)
伊坂さんの作品は「チルドレン」に続いて二作品目。
今回も面白い作品でした。
巨大隕石が3年後に落ちて人類は死滅する、そのときどう生きるか。
この舞台を8つの角度から描いています。
舞台は仙台のあるマンションながら、さまざまな葛藤や陰影をつけて描かれる8つの物語はとても読み応えがあり、楽しめる作品でした。
その8つの作品の中心にあったのが「許す」という言葉のように感じました。
自分を、人生のパートナーを、肉親の仇を、許すことができるのか。許せないのか。
どうなれば許せるのか。
許しなさいと作者はお説教じみた展開はしません。
さりげなく、あなたなら許せるのかとドラマを通じて問いかけてきます。
この舞台であなたは許せますか?
また、あなたは自分自身を許せますか?
あなたにとって「許せない」と握っている思い、出来事、人はいますか?
そう問いかけてくる作品でした。
できればそんな思いを引きずったまま、末期のときを迎えたくない、ボクはそう思いました。。
3年で終わる世界を切望 
(2008-01-08)
この本を読んでしばらく落ち込んだ・・・。
話の中に、障がい児を持ったお父さんがいう台詞がある。
「小惑星が降ってきて、あと三年で終わるんだ。みんな一緒だ。そうだろ? そりゃ、怖いぜ。でも、俺たちの不安は消えた。俺たちはたぶん、リキと一緒に死ぬだろ。っつうかさ、みんな一緒だろ。そう思ったら、すげえ楽になったんだ。」
うちにも、障がいをもった子供がいる。
子供の将来への不安といったら、そら恐ろしいほどだ。
3年で世界が終わるなら、私もすごく楽になるだろう。
幸せとすら感じるだろう。
その家族がうらやましくて泣けた。