フェルメール ――謎めいた生涯と全作品 Kadokawa Art Selection (角川文庫)
小林 頼子 角川グループパブリッシング
グループ:Book /ランキング:34148
価格:¥ 740
発売日:2008-09-25 /通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
フェルメールなら、この人! 
(2008-10-19)
フェルメール論ならこの人って言われているのが本文庫の作者、小林頼子女史ですが、朽木ゆり子女史の「全点踏破の旅」もよく読まれておりますね。2008年の日本は、展覧会が行われている事もあって、まさに美術界はフェルメール一色です。
1654年10月12日午前10時30分、フェルメールの生地オランダ・デルフトで、画家の画風を一変させるある重大な事件が起こりました。一体、何が起こったのでしょう?
画家の画風は1674年のパトロンの死によっても、また宿敵フランスの侵略によっても大きく変わっていきました。はてさて?
小林は、個々の絵画が持つ意味合いというものには余り重視せず、むしろ、画面の描き方そのものに興味を持って「フェルメール論」を展開しております。
本書は、10年前に出版された「フェルメール論」の圧縮版であるため、文字通り学術書に他ならず、アマチュア美術愛好家にとっては少々小難しい・しつこい箇所もあります。
「デルフト眺望」は、実際に現地を歩いた感想も含め、非常に細かな評論を展開していますが、「よくここまでやるよ!」って感心してしまいます。
小林によれば、フェルメールの関心は一貫して、
・人間の目にとって合理的な空間とは何か
・人間の目にとって合理的な光の表現とは何か
ということにあったようですよ。
そんなものなのでしょうか?
個人的には「取りもち女」のような風俗画のほうが、圧倒的に面白いとは思いますが・・・・・。